光回線の導入で必要なものとは?
工事概要や開通後に必要な周辺機器もご紹介

掲載日:2020年01月23日
更新日:2024年06月05日

光回線の導入で必要なものとは?ポイントを事前に押さえてスムーズに契約

ビジネスに必要不可欠なインターネット回線。中でも多く利用されているのが光回線です。光回線は通信の速度・安定性に優れていることから、ビジネスを支える回線として選ばれています。
光回線を導入する際には、契約するための手続きや、初期設定に必要なものをあらかじめ理解し準備しておくとスムーズです。
本記事では、光回線の導入で必要なものや、事前に押さえるポイントを解説します。

光回線の導入に必要な3つのポイント

光回線の導入にあたり、まずは光回線の契約手続きを進める必要があります。契約手続きを行うにあたり、事前に押さえておくべき3つのポイントとして以下が挙げられます。

  • IPoE方式が使える光回線
  • 豊富な特典を提供しているプロバイダ
  • 開通工事の許可

この3つのポイントを理解して準備をしておくことで、スムーズに契約手続きを進めることができます。各ポイントを紹介していくので、参考にしてみてください。

1. IPoE方式が使える光回線

光回線を導入するには光回線の提供事業者との契約が必要です。事業者ごとにサービス内容や料金プラン、オプションサービスなどが異なります。自社の用途にあう事業者と契約をしましょう。

特に契約時に確認が必要なのが、IPoE方式への対応です。従来のPPPoE方式ではネットワーク終端装置を経由してプロバイダに接続しており、ネットワーク終端装置が混み合うと通信速度が低下するというデメリットがありました。
しかし新たな接続方式のIPoE方式は、ネットワーク終端装置を通過する必要がありません。ネットワーク終端装置での混雑を受けないことで、安定した通信を実現しやすくなります。

2.豊富な特典を提供しているプロバイダ

光回線は回線事業者に加えプロバイダとも契約することでインターネットに接続できるようになります。
プロバイダは独自の特典を実施しています。例えば、月額料金の割引や、キャッシュバックが挙げられます。特典をうまく活用すると、お得に光回線を利用できます。
プロバイダによって特典が異なるため、導入前にどのようなものがあるか確認してみてください。

3.開通工事の許可

新規で光回線を導入する際には、開通工事が必要です。電柱から建物に光ファイバーを引き込む場合、建物の穴あけ工事が必要になることもあります。
そのため、自社でビルを保有していない場合、ビルの管理会社に工事の許可を取らなければなりません。管理会社から許可が出れば、インターネット回線の開通工事を実施できます。
万が一、許可を取らずに光回線の導入工事を進めると、ビルの管理会社とのトラブルに発展する可能性がありますので、光回線を導入する際は、必ず開通工事の許可を取るようにしましょう。

光回線・プロバイダの契約時に必要なもの

光回線・プロバイダの契約をするなら「クレジットカードまたは銀行口座」、必要に応じて「本人確認書類」が必要です。あらかじめ契約に必要なものを用意しておけば、スムーズに手続きが行えます。

クレジットカードまたは銀行口座

光回線の一般的な支払い方法として「クレジットカード払い」「口座振替」「銀行振込」があります。契約手続きをする際は、契約の前後で支払い方法の設定が必要になります。 希望する支払い方法を決めておきましょう。

ただし、光回線の法人契約は、クレジットカード払いが選択できないなど個人契約よりも支払い方法が限定される場合があります。事前にプロバイダのWebページなどを確認しておくと、契約の直前になって希望の支払い方法が利用できないといったトラブルを防ぐことができます。

本人確認書類

光回線と一緒に電話サービスを契約する場合、契約内容に応じて本人確認書類が必要になります。具体的には、かかってきた電話をあらかじめ指定した電話番号に転送するサービスを利用する場合です。
事前に用意して、プロバイダに提出できるようにしましょう。

本人確認書類として提出できるものとして、以下のようなものが挙げられます。

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  • 住民票
  • 法人の場合、登録事項証明書や印鑑証明書

プロバイダによって詳細が異なりますので、公式Webページなどで詳細を確認しておきましょう。
申し込み内容と本人確認書類の内容が相違なければ、スムーズに手続きが進められます。

光回線の契約後は開通工事が必要

光回線を新たに引く場合、回線の開通工事が必要です。

開通工事を行う場合、工事業者と日程調整をする必要があります。申し込みから開通までは1カ月ほどかかります。ただし、工事業者の混雑状況や、建物の設備などにより数カ月かかる場合もあるため、なるべく早めに申し込みを行うことがおすすめです。

開通工事をスムーズに進めるためのポイントを詳しくご紹介します。

光回線の工事の種類

光回線の工事種類は大きく「派遣工事」「無派遣工事」に分けられ、それぞれの方法によって内容や工事費、開通時期などが大きく異なります。工事業者が必要な工事内容と料金を提示してくれるため、スムーズに理解できるよう工事の種類を把握しましょう。

光回線の派遣工事とは?

工事担当者が店舗やオフィスに来て開通工事を行うことを「派遣工事」といいます。以下の手順で行われます。

  1. 最寄りの電柱、もしくはマンホールから光ケーブルをオフィスビルの棟内共用スペース(PT盤)まで引き込む
  2. PT盤からお客さまのオフィスや部屋まで光配線を引き込む
  3. 室内への光コンセントの設置
  4. 光コンセントと回線終端装置(ONU)の接続
  5. 回線終端装置(ONU)とホームゲートウェイの接続
  6. ホームゲートウェイと無線LANルータ等の接続
  7. 光電話を申し込んでいる場合は、ホームゲートウェイに電話の設定をし、発着信の確認を行う。
光回線の配線構成図
  • 1 写真とは違うものが設置される場合があります。

光ケーブルの引き込み時には、壁に穴を開ける必要があると思われるかもしれません。特に賃貸の場合、勝手に穴を開けることはできないため、光回線を導入できないと諦める人も多いのではないでしょうか。ビルやマンションの場合、部屋内ではなく共有スペースに光ケーブルを引き込み、そこから各部屋に配線をするので、部屋に直接、光ケーブルを引き込む必要はありません。つまりオフィス内での工事は、光コンセントの設置と回線終端装置(ONU)の接続だけで済む場合がほとんどです。

光回線の無派遣工事とは?

工事担当者の訪問なしで利用者本人が回線終端装置(ONU)やホームゲートウェイを設置する工事を「無派遣工事」といいます。無派遣工事は工事日調整の必要がないため派遣工事よりも早く光回線を開通できます。接続は、光コンセントと回線終端装置(ONU)をケーブルでつなぐだけで簡単にできます。

無派遣工事となるケース

  • 光コンセントが住居やオフィス内に設置されている場合
  • NTT東西のフレッツ光、もしくは光コラボレーション事業者が提供する光サービスをご利用中のお客さまが、他の光コラボレーション事業者が提供する光サービスに変更する場合

光回線の工事費はどれくらいかかる?

光回線の工事費は、建物の設備状況やご利用環境、屋内配線の有無、そしてプロバイダ各社により異なります。一般的に金額の目安としては1~4万円程度で、戸建てと集合住宅では、戸建ての方が工事費用が高額になる傾向があります。
「ビッグローブ光」の工事費は以下のリンクよりご確認ください。

  • 屋内配線の新設要否についてはこちらをご確認ください。

光回線の工事日について

工事日の目安

ビッグローブ光の場合、お申し込みから最短で1カ月ほどかかります。
ただし、これはあくまで目安です。提供エリアや光回線の設備状況、お申し込み時期に応じて日数を要する場合があります。

工事にかかる作業時間

工事にかかる作業時間は約30分~2時間が目安となります。ただし建物の設備状況やご利用環境、屋内配線の有無により作業時間は前後する場合があります。

光回線の工事をスムーズにする5つのポイント

光回線の工事をスムーズにする5つのポイント

光回線工事を行う前に次の5点に注意しましょう。

1. 派遣工事の場合はオーナーやビル管理会社に確認をとる
必ず事前にビルのオーナーや管理会社に光回線の工事について承諾を得る必要があります。承諾を得られなければ、光回線を導入することはできません。そのため光回線の導入を検討する場合は、必ず事前に確認しましょう。

2. 接続機器の設置場所を決めておく
回線終端装置(ONU)やホームゲートウェイ、無線LANルータを設置する場所を決めておきます。光コンセントの設置場所付近だと楽に設置できるので、おすすめです。光回線を接続するスマートフォンやパソコンなどのデバイスを無線LAN経由にすると、デバイスの設置場所を意識する必要はありません。有線LANで接続する場合は、デバイスの設置場所も決めておきましょう。

3. 電源タップの空きを確認する
回線終端装置(ONU)やホームゲートウェイ、無線LANルータの電源をつなぐため、最低でも2口のコンセント差し込み口が必要です。

4. インターネット接続用の機器を用意する
パソコンのほか、コピー機、FAXなどネット回線を利用する予定の機器を用意します。また、インターネットを有線でつなぐ場合はLANケーブル、無線LANでつなぐ場合は無線LANルータも用意しましょう。

5. 季節によっては工事日がなかなか決められない場合がある
光回線の工事自体は、30分~2時間で終了します。工事が終わるまではインターネットを利用できないので注意しましょう。
また引っ越しシーズンは調整がしにくく、工事が申し込みから1カ月以上先になってしまうこともあります。できるだけ早めに申し込み、工事日を決めておきましょう。

開通工事後に必要な周辺機器

開通工事後にインターネットを利用するためには、以下のような周辺機器が必要です。

  • 回線終端装置(ONU) または ホームゲートウェイ
  • 無線LANルータ
  • LANケーブル

事前に必要なものを用意しておくと、開通工事後すぐに初期設定を始めることができます。

回線終端装置

回線終端装置(ONU)とは、光信号をデジタル信号に変換する機能をもつ装置です。電柱から建物内に引き込まれた光回線の受け口となる役割があり、光回線とパソコンの間に設置して利用します。

光回線のなかには光信号が通っていますが、そのままだとパソコンやスマートフォンなどが光信号を受け取れません。回線終端装置を活用して光信号をデジタル信号に変換すると、パソコン・スマートフォンなどの端末で光回線を利用できるようになります。

一般的に、回線終端装置は回線事業者から無料でレンタルできるため、利用者が購入する必要はありません。

ホームゲートウェイ

ホームゲートウェイとは、ひかり電話対応のルータを指します。
光回線とひかり電話をあわせて使う場合、回線終端装置の代わりにホームゲートウェイが必要です。基本的にプロバイダから貸し出されるため、利用者が用意する必要はありません。

またホームゲートウェイのなかには、回線終端装置・ルータの機能が一体化したものや、IP電話・FAX送受信などの機能に対応したものも提供されています。

無線LANルータ

無線LANルータは、パソコン・タブレット・スマートフォンなどの複数の端末を無線(Wi-Fi)で接続する機器です。そもそも回線終端装置には複数端末を接続する機能がなく、LANケーブルを使用して1台の端末しか接続できません。回線終端装置と端末の間にルータを設置すると、複数の端末がインターネットに接続できるようになります。

ルータを用意する際は、無線LANルータがおすすめです。ケーブルの接続が必要ないため、端末の利用場所を意識することなく、インターネットを利用できます。

ルータはプロバイダでレンタルできるケースや、自分で用意するケースがあります。複数端末をインターネットに接続したいなら、無線LANルータを用意しましょう。

LANケーブル

LANケーブルは、有線でインターネットに接続する場合に必要なケーブルです。無線LANルータはケーブルを使用せず複数端末を接続できます。しかし、無線LANルータと回線終端装置の接続には、LANケーブルが必要になります。

回線終端装置とルータが一体型なら有線接続が不要ですが、それ以外はLANケーブルを用意しましょう。

また、パソコンなどを無線LANルータではなく、有線でインターネットに接続する場合もLANケーブルが必要です。自社のインターネットの利用方法を明確にし、必要に応じてLANケーブルを購入してみてください。

法人向け光回線なら
ビッグローブ光がおすすめ

法人契約で光回線をお探しの方には、ビッグローブの法人向け光回線「ビッグローブ光」がおすすめです。お得な特典をご用意していますので、この機会に、ぜひ検討してみてください。

まとめ

本記事では、光回線の導入時に必要なものを紹介しました。必要なものは、契約時・開通工事後など、手続きの段階に応じて異なります。これから光回線の導入を検討している方は、スムーズに手続きができるように必要なものを用意しましょう。

この記事を書いた人

ビッグローブ 法人編集部

ITコンサルタント/Webマーケター 松橋 直樹

大手SIer入社後、CMSビジネスの立ち上げや設計・開発・プロジェクトリードまで深く携わる。その後、数社を経てさまざまな案件を経験。プリセールス活動を行いながらプロジェクトの推進やセミナー登壇など、多岐にわたり活躍。ビッグローブ社に参画後は、主に光回線や格安SIMの専門家として、販売や広告、Webマーケティングから情報発信まで、幅広く担当している。

【著者・監修者からの言葉】
これまでのIT業界での長いバックボーンを活かし、思わず読み手の目に留まるような記事の執筆を心掛けています。

運営会社:ビッグローブ株式会社

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