データ通信のみの格安SIMとは?
メリット・デメリットやおすすめの選び方を紹介
掲載日:2023年04月20日
更新日:2023年12月20日
格安SIMを検討している方の中で、データ通信のみの格安SIMが気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、データ通信のみの格安SIMの特徴やメリット、注意点などを解説します。特に、自社の使うスマホやタブレットなどの端末にデータ通信のみの格安SIMがあっているかどうか、という点を判断するための参考にしていただけたら幸いです。
データ通信のみの格安SIMとは?
データ通信のみの格安SIMとは、データSIMとも呼ばれる SIMの種類のことです。
SIMカードは大きく「音声通話SIM」と「データSIM」の2つに分かれており、さらに「データSIM」は「SMS機能付き」と「SMS機能なし」に分かれます。
「音声通話SIM」は電話番号が発行され、電話番号による通話やSMSが利用可能です。対して「データSIM」は基本的にはインターネット通信のみ利用可能なSIMカードのことです。
「SMS機能付き」と「SMS機能なし」の差は、電話番号を使ったSMS(ショートメッセージサービス)が利用できるかどうかという点にあります。
データ通信のみの格安SIMは、一般的には「データSIM」の「SMS機能なし」のものを差し、音声通話やSMSは不要という方におすすめのSIMです。
データ通信のみの格安SIMの特徴
データ通信のみのSIMカードには大きく分けて3つの特徴があります。メリットやデメリットにつながる重要な部分なので、詳しく見ていきましょう。
他のSIMの種類と比較して基本月額料金が安い
データ通信のみの格安SIM最大の特徴としても挙げられるのが、他のSIMの種類より基本月額料金が安いことです。音声通話は利用できませんが、機能が限られる分、月額料金が音声通話SIMより料金が安くなります。
そのため、データ通信のみの格安SIMはできるだけ基本月額料金を抑えたい方におすすめです。
また、浮いた費用をオプション追加に回すこともできます。格安SIMはMVNOによってさまざまなオプションを展開しているため、自社の用途に合わせた使い方ができるかもしれません。
音声通話やSMSが利用できない
データ通信のみの格安SIMは、電話番号が発行されないため通常の音声通話はできません。また、SMS(ショートメッセージサービス)も利用できません。
そのため、社内スタッフや取引先の会社と電話で会話する必要があったり、SMSのショートメッセージでアプリの暗証番号の認証をしたりする必要がある場合には、データ通信のみの格安SIMは向いていません。
ただし、通話アプリを用いて、インターネット通信を利用した通話は可能なので、代替手段として利用される方も多いです。
データ通信のみの利用
データ通信のみの格安SIMは、その名のとおりインターネット通信専用のSIMです。
MVNOによっては、音声通話はできないですが、SMS機能がついているデータSIMを提供しています。
セキュリティ強化のためにSMSにて認証するサービスが増えてきています。
もし、自社で利用するインターネットのサービスでSMS認証が必要なものを使う場合は、SMS機能付きに切り替える必要がありますので、あらかじめSMS機能付きデータSIMを提供しているMVNOを選んで契約しておくといいかもしれません。
データ通信のみの格安SIMを利用するメリット
データ通信のみの格安SIMは、ほかのSIMと比べていくつかメリットがあります。
月額料金を抑えられる
MVNOにもよりますが、データ通信のみの格安SIMは、同じデータ容量で通常の音声通話SIMと比べた場合、料金が安く設定されていることが多いです。
そのため、音声通話やSMSを使う機会がない方は、データ通信のみの格安SIMへ切り替えることで月額料金を抑えることができます。
メイン端末以外のサブ端末に利用する
データ通信のみの格安SIMは、社員がメインで使用する社用スマホなどとは別に、サブ端末として使用するタブレットなどに使うのもおすすめです。
客先に出向いてプレゼンを行ったり、出先でアプリを使用したりする場合など、インターネットに接続して作業しなければならないケースがあります。
このような時には、SIMカードを差し込んでそのまま使えるLTE版のタブレットが便利です。
Wi-Fi接続や有線接続しなくてもインターネット通信が行えるため、回線がつながる場所ならばOKで、使用する場所をあまり選びません。
タブレットにはWi-Fi接続のみに対応したWi-Fi版もあるので、購入前にLTE版かどうか必ずチェックしましょう。
モバイルルータに差し込むことでモバイルWi-Fiとして使える
データ通信のみの格安SIMを、SIMフリーのモバイルルータに差し込むことによって、モバイルWi-Fiとして使用できます。
大容量のプランで契約しておけば、事務所や出先で複数台同時にインターネット接続をしても安心です。外出先でもWi-Fiとして使えることは、ビジネスの幅が広がります。
ただし、モバイルルータに対応外のSIMカードを差し込むとインターネットに接続できませんので、モバイルルータのスペックや対応しているSIMを確認しておきましょう。
データ通信のみの格安SIMを利用する際の
デメリット
データ通信のみの格安SIMにはメリットもあれば、人によってデメリットと感じる点があります。ここでは、契約前に知っておくべきデメリットについて解説します。
電話番号がついていない
データ通信のみの格安SIMでは、電話番号が発行されないため、電話番号を使った通話ができません。110番や119番通報などの緊急通報もできません。
取引先との連絡に電話を使用することが多い場合は、音声通話SIMを契約する必要があります。
データ通信のみのSIMから音声通話SIMへの切り替えは、SIMカードの再発行となり、手数料がかかる場合がありますので、契約時に注意しましょう。
主に社内での使用を想定していて、連絡手段はチャットや通話アプリを利用するならば、データ通信のみのSIMで問題ないと思います。
SMS機能がついていない
改めてSIMの種類をおさらいすると、
SIMカードは「音声通話SIM」と「データSIM(SMS機能付き)」と「データSIM(SMS機能なし)」の3種類に分類されます。
本コラムでテーマにしているデータ通信のみの格安SIMは、「データSIM(SMS機能なし)」を差しており、音声通話やSMS機能は付いていないシンプルなSIMです。
もし自社でSMS認証を行うサービスを利用する場合は、このSIMでは使用できません。
SMS機能が必要であれば、「音声通話SIM」か「データSIM(SMS機能付き)」を選びましょう。
データ通信のみの格安SIMの利用が
おすすめの企業
これまでのメリットとデメリットを踏まえて、データ通信のみの格安SIMの利用がおすすめの企業について解説します。
音声通話を利用しない
社内の連絡や取引先とのやり取りで、チャットやメール、通話アプリやIP電話を使い、音声通話を利用しない企業は、データ通信のみの格安SIMがおすすめです。
データ通信専用のSIMでもアプリを使用すれば、会議などに適したビデオ通話もできるので、音声通話の代用にすることが可能です。
ただし、ビデオ通話は大量のデータ容量を消費します。
そのため、ビデオ会議を頻繁に利用する企業は、大容量のデータプランや通信速度がそれなりにあるプランを選んだ方がいいでしょう。
月額料金を安くして経費を抑えたい
データ通信専用の格安SIMと音声通話SIMの月額料金を同じ容量で比較すると、どのMVNOでもデータ通信専用の格安SIM の方が安いケースがほとんどです。
会社の規模にもよりますが、社員に配布するスマホや検証用端末での利用となると、それなり数を契約することになります。
音声通話SIMとの金額差がそれほどでなくても塵も積もれば山となるわけで、データ通信のみの格安SIMにすることで、月額料金を抑えられ、経費削減につなげられます。
IoT関連の事業を行っている
IoT関連の事業を行っている企業もデータ通信のみの格安SIMの契約がおすすめです。
たいていのIoT端末は音声通話やSMS機能が不要なので、シンプルなデータSIMが適しています。
例えば監視カメラやデジタルサイネージなどにデータSIMが使われています。
監視カメラの場合、固定回線をひけない場所やカメラをこまめに移動するイベント会場などでの利用が挙げられます。
SIMカードで専用のクラウドにつなげば、カメラの映像を遠隔地から確認することが可能です。
また、デジタルサイネージでは、モバイル回線でインターネット接続をすれば、コンテンツを自社から配信ができるので、現場に行く必要がありません。
他にも車両運行管理や車載カメラなど、データ通信のみの格安SIM が活きるIoTの領域は広がっています。
データ通信のみの格安SIMの選び方
ここでは、データ通信のみの格安SIMの選び方について解説します。以下の2つの点に注意して、データ通信のみの格安SIMを選びましょう。
- 通信速度
- 月額料金
法人で使用するデータ通信のみの格安SIMで、見落としがちなのが、通信速度です。
各MVNOの公式サイトには、通信速度について目安となる記載がありますが、これらの数値は理論値であることが多く、実際の速度と異なることがあります。そのため事前に確認しておいたほうが安心です。
お試し利用という形で、SIMカードの貸し出しサービスを行っているMVNOもありますので、通信速度の実際の速さを確認することをおすすめします。
通信速度が自社の利用用途に必要な通信速度より下回っていないかを確認しましょう。
月額料金についてですが、まず自社で利用するデータ容量がどれくらいかを確認しておきましょう。そして、それに合ったデータ容量のプランを選びます。
MVNOは、各社似たようなデータ容量ごとのプランを展開していますが、安さだけで決めるのは危険です。費用削減ばかり優先して安いプランを選ぼうとすると、通信速度が遅くて自社のビジネスに問題が起きる可能性があります。
自社の利用シーンをしっかりイメージし、通信速度と月額料金のバランスを考えて、適したMVNOの適したプランを選択しましょう。
データ通信のみの格安SIMを契約する前の
チェックポイント
ここでは、データ通信のみの格安SIMを契約する前に行うべきチェックポイントを解説します。少なくとも以下の3つの項目はチェックしておきましょう。
- データ通信の容量を確認する
- SIMフリーの端末を準備する
- SIMカードのサイズをチェックする
それでは1つずつ詳細を確認していきましょう。
データ通信の容量を確認する
データ通信のみの格安SIMの導入を検討しているのであれば、まず自社のスマートフォンやタブレットといった端末で、1カ月どれぐらいのデータ容量を使用しているか確認しましょう。
MVNOが販売しているプランは、たいていデータ容量(GB)によって分かれており、契約時にどのGBか決めなければなりません。使用しているデータ容量の目安がわかっていれば、迷わずにプランを決められます。
もし、自社端末で使用しているデータ容量を確認せずに適当にプラン契約を行ってしまうと、10GBで十分なところを、20GBのプランを契約して費用の無駄が生じたり、3GBのプランを契約してデータ容量不足で業務に支障が出たり、といったことが起きます。
過不足をなくし、適したデータ容量を算出しましょう。
使用しているデータ容量は、ご契約している通信事業者が提供する管理画面などから確認できると思います。
端末を準備する
データ容量が決まったら、次に SIMカードを差し込む端末を用意しましょう。契約するMVNOからプランとセット販売している端末を購入してもいいですし、すでに自社にある場合はそのまま利用することもできます。
ただし後者の場合は、SIMロックの解除が必要となる場合があります。
SIMロックとは、端末を販売していた事業者が、端末に対してかけている利用制限のことで、他社のSIMカードを端末に挿入しても利用できないようになっています。
2021年9月30日以前に発売された大手キャリアの端末の一部に、このようなロックがかけられていることがあります。
SIMロックされている場合は、購入したキャリアのWebサイトから解除しましょう。店舗でも対応していますが、有料となることがありますので、Webサイトで解除するのがおすすめです。
SIMカードのサイズをチェックする
SIMカードには「nanoSIM」、「microSIM」、「標準SIM」の3つのサイズがあります。
現在主流のSIMサイズは「nanoSIM」です。「microSIM」は少し古いタイプのスマホに使用されていたりします。「標準SIM」はガラケーや3Gのスマートフォンで使われているため、最近ではあまり使われていません。
格安SIMを契約するとなると、スマートフォンに差し込めるSIMカードのサイズとMVNOが対応しているSIMカードのサイズが同じでなければなりません。
使用する予定の端末に差し込めるSIMカードのサイズは何かを確認してから、MVNOとの契約を進めましょう。
端末に差し込めるSIMカードのサイズは、メーカーの商品紹介サイトなどで確認できます。
データ通信のみの格安SIMに関するよくある質問
データ通信のみの格安SIMの特徴は?
データ通信のみの格安SIMは、以下のような2つの特徴があります。
- 他のSIMの種類と比較して基本月額料金が安い
- データ通信のみで音声通話やSMSが利用できない
データ通信のみの格安SIMは、音声通話SIMと比較するとインターネット通信のみと機能を絞っている分、月額料金が安いことが多いです。
データ通信のみの格安SIMのメリット・デメリットは?
データ通信のみの格安SIMのメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
メリット |
・月額料金を抑えられる |
---|---|
デメリット |
・電話番号がついていない |
データ通信のみの格安SIMの選び方で気をつけるべきことは?
まず気をつけるべきポイントはデータ容量です。
自社の業務で使用するデータ容量を把握し、適切な容量プランを契約しましょう。
次に、使う回線に気をつけることも重要です。
自社で利用するエリアに対応した回線を選ばないと通信環境が不安定になります。格安SIMが扱う回線は、au回線、ドコモ回線、ソフトバンク回線の3つに分かれます。利用する地域がau回線しか対応していないのに、ドコモ回線の格安SIMを契約してしまうと、インターネット接続が不安定になります。データ容量同様に、回線の対応エリアも必ず確認しましょう。
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まとめ
データ通信のみの格安SIMは、電話番号が発行されず、音声通話やSMSが使えない一方で、料金が安いというメリットがあります。
しかし、安くても通信速度が遅ければ仕事に支障が出てしまいます。そのため、通信速度と料金のバランスを見つつ、自社の利用シーンに最適なものを選びましょう。
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