【法人向け】格安SIMとは?
メリット・デメリットや契約までの流れをご紹介
掲載日:2020年11月19日
更新日:2023年12月20日
「コスト削減のために法人で格安SIMの契約はできるの?」
「法人向け格安SIMとは、個人の格安SIMや従来の大手キャリアの携帯電話と何が違うの?」
「法人向け格安SIMの契約方法は?」
法人向け格安SIMについて、疑問や興味をお持ちの方は少なくありません。この記事では、コスト削減に効果的な法人向け格安SIMの概要や、失敗しない契約手続き方法について解説します。
格安SIMとは?
格安SIMの認知度は昔に比べて浸透してきましたが、格安SIMとはどのようなものなのか、ここで改めて解説します。
格安SIMって何?月額料金が安いSIMカード?
SIMカードとは、スマートフォンの使用者情報や通話料金などを記録するチップのことです。
格安SIMは、大手キャリアと呼ばれるKDDI・NTTドコモ・ソフトバンクなどからインフラを借りて、通信事業者(MVNO)がユーザに提供しているサービスで、大手キャリアの通常料金より安いことが特徴です。
最近では大手キャリアも比較的料金の安いサブブランドを提供していますが、法人契約できるサブブランドが少ないのが現状です。
格安SIMを契約する際には、各種プランや月額料金の違い、割引サービスなどの特典適用範囲など、通信事業者(MVNO)によって異なるため、よく確認をするようにしましょう。
格安SIMには、音声通話とデータ通信の両方ができるものと、データ通信専用のものとの2種類があり、それぞれに料金プランが設定されていることが多いです。
格安SIMが格安な理由は?
これまで台頭していた大手キャリアであるKDDI・NTTドコモ・ソフトバンクなどは、それぞれ無線局を自社で開設・運用しています。それに対して格安SIM業者は、無線局を自社では持たず、KDDI・NTTドコモ・ソフトバンクなどの回線をレンタルしています。その結果、後発であっても大手事業者と同様の通信エリアを持つことができ、また、安く利用者に提供することができます。
格安SIMの現状と展望
総務省の調査結果によると2023年9月末時点での格安SIM契約者数は2,757万回線で、前年同期比5.3%増です。料金の安さを背景に格安SIM全体の契約数がまだ伸びております。
格安SIMを提供している会社は1,000社以上に上りますが、市場シェアは上位の通信事業者に集中しています。
MM総研の調査(2022年9月末時点)によると、インターネットイニシアティブ、NTTレゾナント、オプテージ、そしてビッグローブが市場の上位を占めています。
格安SIMは個人向け・法人向けで何が違う?
格安SIMには、個人向けのプランと法人向けのプランが存在しますが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか?結論からいえば、使用する回線やインターネット通信に違いはありませんが、プランやサービスの利用方法が少し異なります。この章では、法人向け格安SIMならではの特徴として3つのポイントを紹介します。
個人事業主やPTAなどで格安スマホの法人契約を検討している方は、以下の記事をご参照ください。
関連記事:個人事業主やPTAは格安スマホの法人契約ができる?
1.法人専用の料金プランやサービスがある
格安SIMの法人契約の場合、法人向けとして特別に料金の割引や新規契約・MNP時のキャンペーンが展開されているケースが多くあります。
2.口座引き落としが選べる
法人向け格安SIMの支払い方法は、クレジットカード払いのほか、口座引き落としや請求書払いを選択できるという特徴があります(契約する格安SIM業者によって対応可能な支払方法は異なります)。反対に個人向け格安SIMは、クレジットカード引き落とししか選択できないケースが大半です。
3.契約方法が違う
法人向け格安SIMと個人向け格安SIMとでは、契約方法も異なります。個人契約の場合、オンラインで契約が完結するケースがほとんどですが、法人契約ではオンラインや電話で申し込みをしたあとで、登記簿謄本などの法人確認書類と名刺など、担当者が所属していることを確認する書類を郵送する形をとっていることが多いです。
ちなみに、BIGLOBEでは音声通話SIM/データSIM(SMSあり)を初めて契約する場合、確認書類の郵送が必要となっており、音声通話SIM/データSIM(SMSあり)の追加回線やデータ通信専用SIM(SMSなし)の契約であればオンラインで手続きを完結させることができます。
関連記事:格安SIM/スマホへ乗り換え!よくある失敗や手順をご紹介
法人向け格安SIMのメリット・デメリットとは?
法人向け格安SIMを契約したときのメリット・デメリットについて解説します。
メリット
法人向け格安SIMのメリットは3点あります。
コスト削減 |
1点目は、格安SIM最大のメリットである月々の基本料金が安いことです。それにより、コストの削減につながります。 |
---|---|
豊富な料金プラン |
2点目は、法人向け格安SIMでは豊富なプランが用意されており、用途に合った料金プランを選べます。 |
管理の容易さ |
3点目は、管理が楽であることです。法人向け格安SIMなら、管理者がスマートフォンの契約や料金プラン、使用中の通信料などを一元管理することができます。管理者が費用や使用状況を管理することで、社員のスマートフォンの使用状況を適切に管理することができます。 |
SIMカードの概要については、以下の関連記事をご参照ください。
関連記事:SIMカードとは?役割や機能、法人契約として格安SIMを使うメリットも解説
デメリット
法人向け格安SIMのデメリットになりうる点は3点あります。
事業者によってサービスの品質にバラつきがある |
1点目は、事業者によってサービスの品質にバラつきが見られることです。特に回線の遅延は、ユーザーにとって大きなストレスになるだけではなくビジネス上の信用低下にもつながってしまいます。 |
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キャリアのメールアドレスが使用できない |
2点目のデメリットはKDDI・NTTドコモ・ソフトバンクなどのようなキャリアのメールアドレスが使用できないことです。とはいえ、Gmailなどのフリーメールは利用することができます。さらに、会社のメールアカウントをGmailに転送するように設定することで、外出先でも顧客や取引先とのメールを送受信することが可能です。 |
初期設定を自分で行なう必要がある |
格安SIMでは契約後、SIMカードが手元に送られてきて、そこから実際にスマートフォンを使えるようになるには初期設定を自分で行なう必要があります。 |
法人の格安スマホ導入時の注意ポイントについては、以下の記事をご参照ください。
関連記事:法人の格安スマホ導入時に注意するべきポイント
格安SIMへの乗り換えでよくある失敗や手順を知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
関連記事:格安SIM/スマホへ乗り換え!よくある失敗や手順をご紹介
法人向け格安SIMの契約方法とは?
この章では、具体的に法人向け格安SIMの契約方法について紹介します。当社BIGLOBEの契約手続きを例に案内するので、ぜひ参考にしてください。
確認書類を準備
法人向け格安SIMを契約する際に、最初に行いたいのは確認書類の準備です。
BIGLOBEで音声通話SIM/データSIM(SMSあり)を契約する場合、必要な書類は以下の3点です。
- 会社の確認書類(登記簿謄本もしくは印鑑証明)
- 担当者の在籍証明書(名刺など)
- 担当者の本人確認書類(免許証など)
登記簿謄本や印鑑証明の場合には、発行から3ヵ月以内のものでなければ確認書類として無効なので、発行日をチェックすることも必要です。
BIGLOBEの法人向けSIMの場合、一度にWebから申し込みができる回線数が決まっています。新規の場合は19回線まで、すでに契約中の場合4回線まではオンラインでの登録が可能ですが、それよりも申し込み回線数が多くなる場合は専用窓口にて対応しています。
MNPの準備
MNPにて、他社携帯電話を格安SIMに変更する場合、まず転出元にてMNP予約番号を取得します。MNP予約番号の具体的な取得方法は、MNP転出前の事業者に確認が必要ですが、基本的にはスマートフォンから申し込むことができます。
*MNP予約番号は取得から2週間で失効するため、有効期限に注意しましょう。
MNPの概要については、以下の記事をご参照ください。
関連記事:MNPとは?格安SIM乗り換え時の手続き方法まで徹底解説
端末の利用可否のチェック
格安SIMの契約と同時に新たな端末を購入せず、既存の端末を利用するときには、端末が契約する格安SIMで利用できるかどうかをチェックしておく必要があります。
格安SIMの事業者の「動作確認済み一覧」をチェックしましょう。
また、同じ機種であっても電波の種類によってはSIMロック解除の手続きが必要になります。BIGLOBEの格安SIMの場合、docomoとauの回線が利用されています。docomo端末ならタイプD(ドコモ回線)のSIMで、2017年8⽉1⽇以降に販売されたau端末であればタイプA(au回線)のSIMでそのまま利⽤することができます。2017年7⽉31⽇以前に販売されたau端末、ソフトバンク端末の場合は、SIMロック解除の⼿続きが必要です。
申し込みを行う
Web上で申し込みを行います。データSIM(SMSなし)の場合はWeb上で完結しますが、音声通話SIM/データSIM(SMSあり)をお申し込みの場合には、別途確認書類の郵送が必要です。
3~10日でSIMカード到着
申し込み手続き完了後(郵送手続きの場合は、書類到着後)の3~10日後に、SIMカードが到着します。スマートフォン端末を同時購入する場合は、端末も同時に届きます。
利用する端末にSIMカードを差し込んで初期設定を行なえば、格安SIMが利用できるようになります。ただし、iPhoneで初期設定する際にはWi-Fi環境が必須なので、Wi-Fi環境のある場所で設定しましょう。
法人向け格安SIMプランの種類は?
BIGLOBEモバイルの法人向け格安SIMプランは、大きく分けて「データSIM(SMSなし)」「データSIM(SMSあり)」「音声通話SIM」の3種類があります。
それぞれの違いは以下のとおりです。
- データSIM(SMSなし):インターネットの利用ができるデータ通信専用SIM
- データSIM(SMSあり):SMSの機能とインターネットの利用ができるデータ通信専用SIM
- 音声通話SIM:電話機能、SMS機能、データ通信が利用できるSIM
格安SIMの最適プランがわかるように、BIGLOBEモバイルの法人向け格安SIMの料金プランを紹介します。
*表示金額は特に記載のない限り税抜き表示です。別途、消費税がかかります。
データSIM(SMSなし)
|
データ通信容量 |
プラン月額料金 |
---|---|---|
3ギガプラン |
3GB/月 |
700円/月 |
6ギガプラン |
6GB/月 |
1,250円/月 |
12ギガプラン |
12GB/月 |
2,500円/月 |
20ギガプラン |
20GB/月 |
4,300円/月 |
30ギガプラン |
30GB/月 |
6,550円/月 |
*プラス120円でSMSオプションが付けられます。
データSIM(SMSあり)
|
データ通信容量 |
プラン月額料金 |
---|---|---|
3ギガプラン |
3GB/月 |
820円/月 |
6ギガプラン |
6GB/月 |
1,370円/月 |
12ギガプラン |
12GB/月 |
2,620円/月 |
20ギガプラン |
20GB/月 |
4,420円/月 |
30ギガプラン |
30GB/月 |
6,670円/月 |
音声通話SIM(データ通信+SMS+音声通話)
|
データ通信容量 |
プラン月額料金 |
---|---|---|
プランS(1ギガ) |
1GB/月 |
780円/月 |
プランR(3ギガ) |
3GB/月 |
1,000円/月 |
プランM(6ギガ) |
6GB/月 |
1,500円/月 |
12ギガプラン |
12GB/月 |
3,200円/月 |
20ギガプラン |
20GB/月 |
5,000円/月 |
30ギガプラン |
30GB/月 |
7,250円/月 |
*別途、初期費用、BIGLOBEオフィスサービス利用料がかかります。SMSありの場合、ユニバーサルサービス料および電話リレーサービス料と、ご利用に応じてSMS送信料が、音声通話SIMでは、さらに通話料がかかります。
関連記事:BIGLOBEモバイル 料金・仕様(格安SIM/スマホ)
格安SIMのよくある質問
見積り書の発行はできますか?
BIGLOBEモバイルでは、 Webで見積りの発行依頼が行えます。SIMカードの種別や料金プランなどを入力するだけで、簡単に見積りを発行可能です。
Web見積りは、押印付きとなっており、角印で捺印します。丸印が必要な場合は、気軽にお問い合わせください。
>スイスイかんたん!Web見積はこちら
お見積り確認後に音声通話SIM/データSIM(SMSあり)を初めて申し込む方は、本人確認書類を準備しましょう。
格安SIMがおすすめの人とは?
格安SIMは料金が安く使い勝手がよいことから、さまざまな法人で利用されています。
以下のような人が、法人向けの格安SIMにおすすめです。
- 毎月の通信費用を抑えたい
- スマートフォンを新規で契約する
- 用途に合わせて契約したい
- IoTの導入を検討している
- SIMフリーのスマートフォンを保有している
上記に当てはまらない人も、格安SIMを利用できます。当てはまる方は、格安SIMの導入を検討してみましょう。
携帯会社の電話番号は引き継げる?
MNPの手続きを行うと、以前まで使用していた電話番号の引き継ぎができます。MNPとは、スマートフォンの通信会社を変更しても、以前まで使っていた電話番号をそのまま使用できる仕組みです。格安SIMでも、使い慣れた電話番号を使いたい場合、MNP手続きを行ってみてください。
MNP転出・転入の手続き方法は、以下のとおりです。
- MNP転出の申し込み
- MNP予約番号の取得
- MNP転入の申し込み
- 新たなSIMカードが届き次第、利用開始
MNPについては以下の記事で解説しています。
関連記事:MNPとは?格安SIM乗り換え時の手続き方法まで徹底解説
法人BIGLOBEモバイルの特徴とは?
最後に、法人BIGLOBEモバイルならではの特徴を4点紹介します。
1.1週間のお試し利用ができる
BIGLOBEの法人向け格安SIMは、1週間のお試し利用をすることができます。
電波状況や端末の利用可否、使い勝手などを確認してから登録をすることができるため、「失敗をしたくない」と考える法人ユーザーに非常におすすめの格安SIMです。
>お試し利用
2.専用の窓口がある
格安SIMの場合、au・docomo・ソフトバンクのような店舗や専用のフリーダイヤルが用意されていないことが多いのですが、BIGLOBEには専用窓口が設けられています。登録方法、初期設定、契約内容などについて、ぜひ気軽にお問い合わせください。
3.ネットワーク関連を幅広くサポート
BIGLOBEはプロバイダとして国内有数の企業であり、BIGLOBEならではのネットワーク関連のトータルサポートが魅力です。例えば、BIGLOBEが提供しているWiMAX、インターネット光回線、セキュリティ対策を利用することで、ネットワークに関するサポートを幅広く受けることができます。
4.BIGLOBE biz.マイページで一括管理が可能
BIGLOBE biz.マイページで、通信量や料金プランの確認などを一元化することができます。
また、通信量をグラフでチェックしたり、Web上でプランの変更をしたり、紛失をした際の一時停止をしたりする際の使い勝手の良さも特徴的です。
>管理機能・利用状況の確認方法について
まとめ
企業が、コストの削減や運用の利便性を高めるには、法人向け格安SIMの活用がおすすめです。法人向け格安SIMは契約手続きも簡単で、登録後は一元管理をすることもできるので、企業での利用にピッタリの法人用スマートフォンであるといえます。この記事を参考に自社にピッタリの法人向け格安SIMを導入していただけたら幸いです。